介護ロボットは介護士の体力負担を解消するか?

皆さんは、介護士の仕事についての評価として「3K」というものを聞いたことはあるでしょうか。3Kとはすなわち、「きつい・汚い・危険」の3つの頭文字を取ったものであり、介護職員の仕事はそれだけ激務であることの象徴とも言えます。このような仕事を行う介護職員は、必然的に体力仕事になってしまいますが、その負担を軽減あるいは解消するための試みとして、介護ロボットの活躍が期待されています。

介護ロボットにはいくつかの種類があり、人間が装着して筋力を増強するようなものもあれば、介護業務の一部を完全に代行するようなものまであります。前者については、介護職員の腰から脚を支えるようにして装着し、高齢者をベッドから起こしたり、運んだりする際に補助をしてくれるものがその一例です。そして後者については、食事を自動で運んでくれる配膳ロボットや、ベッドから車いすへの移動をサポートするロボットのようなものがあります。

昨今の介護業界は深刻な人材不足が叫ばれており、これらの介護ロボットの存在は人材問題を解消する一手になることが期待されています。その一方で、ロボットの導入には様々な課題も存在します。第一に費用の問題が大きく、介護ロボットは決して安い出費ではありません。さらに、一度導入したロボットの維持管理にも費用が掛かるため、継続的な出費も発生してしまうのです。

加えて、介護業界には昔から人の介護は人が行うというイメージが定着しており、ロボットによる機械的な対応をされることに戸惑う利用者の声もあります。介護ロボットは、あくまで人間の体力的な負担を軽減するためのサポーターとして活用るすのが良いでしょう。