介護現場で起こるクレームとそのを回避方法
介護職員は利用者からだけでなく、その家族からクレームを受けることもあります。クレームの中には、利用者やその家族にも現任があるものもありますが、介護職員が知らずしらずのうちに原因を作っていることもあり、その場の空気を読むことができない場合にクレームにつながることが多いです。
よくある内容としては、「車椅子に座らせる時の抱え方が下手だ」とか「着替えが丁寧ではなかった」「食事介助が速くてついていけない」といったものです。他にも「自分に対して愛想がない」「馴れなれしい言葉遣いだ」というものもあります。それから、勘違いから起こるクレームもあります。
実際にあったクレームですが、デイサービスを利用している利用者の家の前が工事中で、いつものように送迎車が自宅前にいけないという事態が起こりました。そこで、利用者は周囲に気を使って、一人で車を降りて家まで帰られました。介護職員も玄関の手前数メートルまで送ったので、問題ないと思っていましたが、事情を知らない家族からは「利用者を帰宅途中で車から降ろした」とクレームの電話が入ったそうです。このような場合、原因は些細なことでしたが、状況が飲み込めていないと介護職員に大きな問題があるように見られます。そのため、イレギュラーな場合でも、介護職員は玄関先まで利用者を送り届ける必要があったと言えるでしょう。
また、クレームの中には、介護職員がその場の空気を読めなかったことが問題になることもあります。ですから、クレーム防止のためには、観察力を鍛える必要があるでしょう。簡単な方法としては、利用者との会話の中で、相手の表情や口調を読み取り、今相手がどのような心境になっているかを考えることです。話をして明るい気持ちになっているか、はたまた嫌な思いをさせていないか、といったものをよく見るようにしましょう。また、相手が本音で話しているか、強がりを言っていないかを見極めることも大切です。観察力だけでなく、推測力も養うことで空気を読む力が鍛えられ、クレームを回避することができるようになります。